日本の古本屋


日本の古本屋メールマガジン
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     。.:*゜・☆*その21・11月26日号・*:.☆.
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◆INDEX◆
1.自著を語る−「古本様」へのご恩返し 南陀楼綾繁

2.12月・1月の即売展情報
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今月から本に関係のある著書をお持ちの方に自著について語っていた
だく企画がスタート。
記念すべき第一回目は、ライターにして編集者である南陀楼綾繁氏
初のエッセイ集 『ナンダロウアヤシゲな日々 本の海で溺れて』

古書の話も満載の本です。


■「古本様」へのご恩返し■

今年6月、『ナンダロウアヤシゲな日々 本の海で溺れて』というエ
ッセイ集を出した。
これは、ぼくがこれまで雑誌やウェブ上に書いてきた、本に関する雑
文をつめこんだ、いわば「本の缶詰」みたいな一冊だ。
新刊、古本、雑誌、ミニコミを買いまくり、図書館、書店、古書店、
インターネットなど本に出会える場所ならどこにでも出かけるという、
ぼくの日常が、本好き読者の共感を呼んだか、無明舎出版という秋田
の版元から出たにもかかわらず(あるいは、それ故に)、神保町・す
ずらん通りの〈書肆アクセス〉では、刊行して半年近く経つのにまだ
ベスト10に位置している(他の店ではボチボチだが……)。

この本は、一冊全部が古本のハナシではないが、それでも、豆本を扱
う神保町の古本屋のことや、チェコ・プラハの古本屋の話、古書目録
のおもしろさなど、全体的に古本に関する文章が多くなってしまった。
ためしに、本文中に「古本」あるいは「古本屋」が何カ所出てくるか、
数えはじめたが、あまりに多いのでヤメてしまった。

考えてみれば、子どものときから本が好きだったというだけで、編集
者になり、こうして本まで出すコトができるようになったのは、古本
のおかげだ。古書組合のメールマガジンだから書くのではなく、ホン
トにそうなのだ。
新刊や図書館の本だけでは見えてこない、出版史の「埒外」にある雑
多な本。それらと出会ったのは、古本屋の店頭であり目録だった。
雑本を通して、本の世界の広さと深さが見えてきたのだ。
神様、古本様、古本屋様である。

たまたま、本書刊行の前後に、古本関係のイベントへのお誘いがあっ
た。
まず、東京古書会館での「アンダーグラウンド・ブック・カフェ」。
6月に行なわれた第2回では、ぼくも所属する書物同人誌『sumus』の
展覧会およびトークショー。
10月の第3回では、「雑本探検家」の異名をとる河内紀さんのトークシ
ョーと、89歳にして『日本古書通信』の現役編集長である八木福次郎さ
んのトークショーの二本で司会を務めた。また、千駄木の古本屋〈古書
ほうろう〉(http://www.yanesen.net/diary/horo/)では、ぼくが出し
ている古書目録に関するフリーペーパー「モクローくん通信」に関連し
て、古本の展示と販売、古本屋さんとのトークショーを開催した。

もともと引っ込み思案で、人前で話すなんて苦手中の苦手のぼくが、こ
うしてイロイロ動いているのは、若手の古本屋さんたちと一緒に動いて
みるのが、とても楽しいからだ。
それとともに、古本と古本屋のおもしろさを、ぼくよりも下の世代に感
じてもらいたいという気持ちもある。こうした試みによって、一人でも
新しいヒトを古本の世界に引き込むことが、ぼくなりの「古本様への恩
返し」なのではないかと思っている。


南陀楼綾繁(なんだろう・あやしげ)
ライター・編集者。
1967年、出雲市生。本名・河上進。
『季刊・本とコンピュータ』を編集するかたわら、「sumus」「サンパン」
「本のメルマガ」などの同人として、古本、ミニコミ、図書館など本に関
することなら何でも書いている。
共著『ミニコミ魂』(晶文社)。
現在、世界初の古書目録愛好フリーペーパー 「月刊モクローくん通信」
を発行中。問い合わせはメールで。kawakami@honco.net

日記「ナンダロウアヤシゲな日々」 
http://d.hatena.ne.jp/kawasusu/

『ナンダロウアヤシゲな日々 本の海で溺れて』書籍情報

http://www.mumyosha.co.jp/04new/nanda.html

無明舎出版
http://www.mumyosha.co.jp/

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■日本の古本屋 即売展情報■

買い納めに買い初め。掘り出し物のチャンス満載。
12月・1月の即売展情報。
http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001
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