日本の古本屋


日本の古本屋メールマガジン
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    。.:*゜・☆*その31・9月26日号・*:.☆.
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【日本の古本屋】は全国680書店参加、データ400万点掲載
の古書籍データベースです。

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◆INDEX◆
1.自著を語る番外編3・書肆アクセス「ジャンル《古本》」
2.古本屋に聞きたいこと、聞いてみたいこと ご意見募集!!
3.「古本屋になるには1日講座」開催について
4.東京二大古本まつりのお知らせ
5.アンダーグラウンド.ブック・カフェ イベント情報
6.日本の古本屋即売展情報

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「自著を語る」コーナー、今回は番外編3として神保町すずらん
通りにある「書肆アクセス」の店長 畠中理恵子さんです。
地方・小出版社の本だけを扱うユニークなお店について、語って
頂きました。

■「ジャンル《古本》」■

 私が働いている書肆(しょし)アクセスは、本の街・神田神保町
にあるわずか10坪の小さな本屋。ちょっと変わった「新刊本」を
商う書店です。取次(本の卸問屋)「地方・小出版流通センター」
(以下、地方・小)の小売部門。地方・小は、大手取次扱いが難し
い、地方にある出版社や小さな規模の出版社の本を書店流通に乗
せる会社です。よって、扱う本はふだん見かけない本、あまり知
らない出版社の本ばかり。宣伝費用もなく知名度の低い本を少し
でもたくさんの方々にお知らせし、お届けしたいという目的で3
0年前から地方・小直営書店「書肆アクセス」はあります。店は
うなぎの寝床のよう。間口は三歩で通り過ぎてしまう狭さ。でも、
本のジャンルは、北海道から沖縄まで各地域に分けられ、自然や
思想、文学、社会とアートから児童書、趣味書まで、一応全ジャ
ンル網羅している書店です。

 そして、この店で人気の棚ジャンルに「古本」があります。

 「ジャンルで古本?」と驚かれる方もいらっしゃるでしょう。
要するに古本関連の本。蒐集家の本から古本屋さんが書かれた本。
古本屋ガイドから目録、古本案内、古本散策記などさまざま。
「さすが本の街・神保町!」と喜んでいただけるとうれしいです。

 「古本」ジャンルに力を入れ始めたきっかけは、関西の同人誌
『sumus』と『modern juice』。この二冊は、「古書」をテーマ
に同人が自由に語ったもので、クォリティの高さと新鮮なテーマ、
他店が扱っていなかったこともあり大変な売行きでした。また、
海月書林さんの『いろは』も新しい古本を発見、表現している素
敵な冊子。女性客が増えました。これらミニコミとの出会いが書
肆アクセスを「古本」に目覚めさせ、お客様と二人三脚で棚をわ
くわくとつくってこれた気がします。

 最近のヒットは『脇役本』(濱田研吾著・右文書院刊)。古い時
代の映画や芝居が大好きな著者が見つけた、脇役たちの本を一冊
一冊丁寧に紹介した本です。本書は初め自費出版でした。店では
30分で20冊完売。元本を買われた編集者が惚れこんで惚れこ
んで出版した一冊です。また、『ナンダロウアヤシゲな日々』
(南陀楼綾繁著・無明舎出版刊)もロングセラー。版元は秋田県の
出版社。南陀楼さんが幼いころから夢中になった「紙モノ」(古本
や印刷物ならなんでも)やその周辺で出会った人たちについて愛情
いっぱいに語られた本書は刊行以来人気本です。『間島一雄書店
間島保夫追悼文集』(間島保夫追悼文集刊行会刊)も印象的な本。
本書中、神戸「間島一雄書店」主人、故間島氏の目録への姿勢に
ついて、ロードス書房・大安榮晃氏が綴られた「間島さん本人は、
世間周知の偏向の人である」にもかかわらず目録は「細く深い専
門性を追いかけるよりも、今何が求められ(対時代)、何が売れる
か(対客)、ということを第一義に考慮し」た「自立した商人とし
ての古本屋というスタンス」だった、ということばは書店に関る
ものとして何度も立ち止まり考えます。「古本屋の女房」・田中
栞さんの冊子『書肆ユリイカの本』『田中栞の古本教室』も素敵。
先日修学旅行を利用してこの本を求めにいらした広島の高校生の
お客様がいらして大感激でした。書肆アクセス「古本」棚は個性
的な品揃えで増殖中。本の世界の深さ豊かさに驚きながら皆さん
と「古本」棚を大切に育ててゆきたい、と思う毎日です。


◇◆畠中理恵子(はたなかりえこ)◆◇
1963年、神奈川県生まれ。明治大学文学部卒業。美術洋書を主
とする輸出販売会社で働く。1988年より「地方・小出版流通
センター」直営店である「書肆アクセス」勤務。1994年9月より
同店店長。著書に『神保町「書肆アクセス」半畳日記』がある。

◆◇書肆アクセス◇◆
住所:101-0051東京都千代田区神保町1-15
電話:03-3291-8474 FAX:03-3294-8065
営業時間
月・火   10:00AM〜6:30PM
水・木・金 10:00AM〜7:30PM
  土   11:00AM〜6:30PM
http://www.bekkoame.ne.jp/~much/
access@mx6.mesh.ne.jp

定期刊行物:情報誌「アクセス」(月刊)、
「あなたはこの本を知っていますか」(地方・小出版流通
センター扱い、年刊目録)

*ネットで注文をしてお取り寄せすることもできます。
 詳細は上記までお問い合せ下さい。

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■古本屋に聞きたいこと、聞いてみたいこと ご意見大募集!■

 10月4日『古書の日』に向けて皆様の意見をご参考にしたい
と思っております。ただし個々の返信はいたしかねますので、
ご了承下さい。ご意見はメールにて下記メールアドレスまで
お願いいたします。
info@kosho.or.jp (古書の日ご意見係まで)

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■「古本屋になるには 1日講座」開催します!■
昨年も大変好評をいただきました「古本屋になるには1日講座」
を今年も開催します。
 ◆講座内容 現役古書店主が語る・ハウツウ古本屋
 ◆仕入れシュミレーション 
 ミニ市場をシュミレーションしてみたいと思います。
 (古書組合は交換会(市場)という流通機構を神田をはじめ
 とする全国に有しています。この交換会により、業者は自分
 の店に向いている古書を仕入れる事が出来ます。また、自店
 に向かない種類の古書を同業者に売却することが出来ます。)

●申込み方法●
申込みは、【古本屋になるには】ホームページの申込み専用
フォームからお願い致します。
http://www.kosho.ne.jp/event/huruhonya2005/

 FAX、メール、ハガキでも受け付けております。
(住所、氏名、年齢、電話番号を明記して下さい。)

宛先 101-0052 東京都千代田区神田小川町3-22
          東京古書会館 一日講座受付係
   FAX03-3291-5353 Mail info@kosho.or.jp

●申込締め切り●
 2005年10月5日(水)昼12時まで

※定員100名、応募者多数の場合は抽選となりますのでご了承
下さい。なお、当選された方にはご通知致します。 

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■東京2大古本まつりのお知らせ■
今年も東京を代表する2大古本まつりが開催されます。

●第20回早稲田青空古本祭●

昭和61年より毎年開催してまいりました早稲田青空古本祭
ですが、今年で節目の第20回を迎えることとなりました。
会場参加は25店ですが、会場で千円以上お買い上げのお客
様に差し上げる、古書店街一割引券が発行されるこの期間は、
古本祭会場のみならず、早稲田古書店街が見逃せません。
是非お出かけ下さい。

 ◆日時:2005年10月1日(土)〜6日(木)
 ◆時間:午前10時〜午後7時 雨天決行
 (10/1のみ午後8時迄。最終日は午後5時迄。)
 ◆場所:穴八幡境内(早稲田大学文学部前)
     高田馬場駅徒歩20分・地下鉄早稲田駅徒歩1分
※詳しくはこちらをご覧下さい。
 http://www.w-furuhon.net/

●第46回東京名物神田古本まつり●

東京の風物詩のひとつ「神田古本まつり」を今年も賑々しく
開催します。ぜひご来場下さい。

 ◆期間:10月28日(金)〜11月3日(木)
 ◆会場:岩波会場・三省堂会場・東京古書会館地下1階

☆特別イベント☆ 『テクストの祝祭日』
【開催期間】10月29日(土)<トーク>
      10月30日(日)<シアターピース+トーク>
【会場】東京古書会館2階情報コーナー 
本のお祭りという祝祭日に、朗読、歌、語り、といった書物
以外のかたちでテクストを提示し、書物文化へ感謝をこめて
行います。

☆『Book Town じんぼう』☆
神田神保町のサイトが新しく生まれ変わります。
古本まつり前の一部公開を目指し、着々と進んでおります。
次号のメールマガジンではご紹介できるのでは・・・
ご期待下さい。

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■アンダーグラウンド.ブック・カフェ イベント情報■

□□イソップと西洋文学の挿絵展 
         〜付・蔵書票に見る文学作品の挿絵〜□□

◆開催日時 2005年10月16日(日)−10月18日(火) 
      午前10時から午後6半(18日は午後6時まで)
◆会場   東京古書会館2階情報コーナー
◆主催   日本古書通信社
◆後援   東京都古書籍商業協同組合

■■展示概要■■
 日本に初めて「イソップ寓話集」が紹介されたのは、十五
世紀末慶長期天草のキリシタン版「伊曾保物語」。以来数多
くの邦訳イソップ物語が刊行されてきました。今回の展示で
は、十五世紀以来の英文の「イソップ寓話集」の30数点と、
江戸期の絵入り伊曾保物語から明治・大正・昭和期まで、様
々な画家によって描かれたイソップ挿絵40点ほどを併せて
展示。和洋の比較を試みます。
 また、西洋文学の挿絵本では、「ヨブ記」「神曲」「白鯨」
「不思議の国のアリス」などお馴染みの古典作品の挿絵本5
0点あまりを展示いたします。これだけの著名挿絵本が一堂
に展示されるのは稀れであり、壮観です。
 壁面には、文学作品をテーマとした蔵書票を展示いたします。
ポウ「壜の中から出た手記」(坂東壮一)など挿絵本以上に素
晴らしい作品があります。16日(日)午後2時と4時の二回、
今回の展示品の所蔵者による、解説をいたします。


【展示品所蔵者略歴】  
◆内田市五郎◆
1936年東京生まれ。学習院大学同大学院イギリス文学修士
課程終了。米国デューク大学留学。
共立女子短期大学文科教授。日本書票協会理事。
主な著訳書に「西洋の蔵書票」「ウォールター・スコット伝」
(共訳)など。

◆武藤禎夫◆
1926年生まれ。朝日新聞記者を経て、共立女子短期大学
教授など歴任。主な著編書に「落語三百題」、岩波文庫
「伊曾保物語」、「絵入り伊曾保物語を読む」など。

※詳しくはアンダーグラウンド.ブック・カフェのホームページ
をご覧下さい。
http://underg.cocolog-nifty.com/tikasitu/

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■日本の古本屋 即売展情報■
10月〜12月の即売展情報。
http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001

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日本の古本屋バックナンバーは以下のURLからご覧いただけます。
見逃したメールマガジンはここからチェック!
【バックナンバーコーナー】
http://www.kosho.ne.jp/melma/
次回は2005年10月下旬頃発行。
お楽しみに!
:*゜・☆*゜本を売るときは、全古書連加盟の古書店で。☆*.:*゜*
     *全古書連は全国古書籍商組合連合会の略称です。

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日本の古本屋メールマガジンその31 2005.9.26
【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・事業部・TKI
     東京都千代田区神田小川町3ー22 東京古書会館
     E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
     URL http://www.kosho.or.jp/
【発行者】
広報部:中野照司 藤原栄志郎
事業部:田中隆志
TKI:岩森正文

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