日本の古本屋


日本の古本屋メールマガジン



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     。.☆.:* その62・12月25日号 *:.☆. 。
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☆INDEX☆
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 1. 自著を語る その28『続和本入門 江戸の本屋と本づくり』
 2.「古本屋が書いた本」展目録
 3. 日本の古本屋即売展情報

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本年もインターネット「日本の古本屋」をご愛顧いただきまして
誠にありがとうございました。おかげさまで皆様からたくさんの
ご注文を頂戴いただくことができました。
 インターネット「日本の古本屋」では古典籍から現代の本まで、
全国の古書店が新入荷品を毎日更新しております。どうぞ明年も
いっそうのご愛顧をいただけますよう宜しくお願い申し上げます。
 今月の自著を語るは『続和本入門』(橋口侯之介・平凡社)です。
2005年に出た前著『和本入門』は、和本の世界をわかりやすく
紹介した好著として大変話題になりました。
その第二弾が刊行となりました。




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■続和本入門 江戸の本屋と本づくり■

                  誠心堂書店・橋口 侯之介


有史以来、明治初めまで日本でつくられた書物を総称して「和本」
という。現在でも古書店の店頭でよく見かけるのは、江戸期の間に
大きく発展したことと、書物を残す努力を続けてきたことが理由と
してあげられる。その結果、世界的に見ても稀有なほど古い書物の
残る国になった。

前著の『和本入門 千年生きる書物の世界』(平成十七年、平凡社)
では、その和本の歴史や見かたを古書店主の経験をもとにわかりや
すくまとめた。しかし、入門というと、形式や装訂などの形から入
らなければならず、どうしても本を物としてとらえてしまう。ほん
とうの本の楽しさは、そのようなフィジカルな側面でなく、そこに
かかわる人間のメンタリティー部分を知ることにある。
わたし自身も、当時本をどのように作り、売り、読んだのかなど、
知りたいことがたくさんあった。それを、本屋の目で見たのが今度
の『続和本入門 江戸の本屋と本づくり』である。

江戸期の書肆は、本屋仲間という同業者組織をつくって活動したが、
個々の店では、出版から新刊書販売、卸などのほかに、古本業務も
同時にこなしていた。江戸の古本屋というのは、本屋の一営業部門
だったのだ。本屋仲間は、江戸、京都、大坂にそれぞれ古書の市を
開いていて、活発な流通がはかられていた。仲間加入の本屋は自由
に本を出品でき、そこから買うことができた。
市場は入札とフリ(せり売りの形式)で行なわれていて、売り手か
ら五分の歩金をとっていたことなど、今とまったく同じである。

仲間組織の役員たちの活動記録も残されていて、出版許可の割印を
捺す通常業務のほかに、対外的な苦情処理やら、内部の未払い金催
促などに四苦八苦している様まで記録されている。
職人たちへの手当や、出版にかかわる諸雑費などを実証的に明らか
にして、当時の出版原価計算もとってみた。すると、出版というの
は利益の薄いもので、何度も増刷してようやく元がとれる商売だっ
たことなど、現代とさして変わらない実態がわかった。それでも、
生き続けていた秘密は何なのか、そんなことも調べてみた。

このほか、本屋の公式ルートをとらない私的な出版も少なくなかっ
た。むしろその私家版にこそ歴史的に重要な本がある。また手書き
する作業を少しもいとわなかったので、写本も健在だった。それが
たくさん流通し、その影響力は大きかった。
江戸時代、全期にわたる年毎の書物成立数も調べた。これはインタ
ーネット時代になったからこそできた統計処理である。
書物を幅広く見ることと、「つくる」「売る」「読む」という多面
的な考察をすることで、日本人の書物観が見えてくる。それは現代
にも通じることである。本書では、そんな視点を提案した。
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□□続和本入門 江戸の本屋と本づくり□□

著者:橋口 侯之介
発行:平凡社( http://www.heibonsha.co.jp/ )
2007年10月発行
定価:2,310円(本体:2,200円)
ISBN:978−4−582−83376−8
判型:四六判
頁数:264頁

◇◆橋口 侯之介(はしぐち・こうのすけ)◆◇

1947年東京都生まれ。
1974年、岳父・田中十蔵の神田・誠心堂書店に入店。
1984年跡を継ぐ。
著書に『和本入門 千年生きる書物の世界』がある。
誠心堂書店HP http://seishindo.jimbou.net/


 

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        ▽「古本屋が書いた本」展目録
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2005年4月21日から4月24日まで東京古書会館にて
行われました「古本屋が書いた本」展に合わせて目録を発行
いたしました。
http://www.kosho.ne.jp/event/chosaku.htm

B5判、52ページ、700点以上もの著作を掲載。
1部500円(+送料210円)。

まだ残部がございますので、ご希望の方は、本代500円+送料
210円合計710円分の切手を同封のうえ、郵便番号、住所、
氏名、電話番号を明記のうえ郵便にて下記までお申し込み下さい。

101-0052
東京都千代田区神田小川町3−22
東京古書組合・広報部 

━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━━

12月〜2月の即売展情報
http://www.kosho.or.jp/servlet/sokubai.ksB001


 

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日本の古本屋メールマガジンその62 2007.12.25

【発行】東京都古書籍商業協同組合:広報部・TKI
    東京都千代田区神田小川町3−22 東京古書会館
    E-Mail melma@kosho.ne.jp (メールマガジン専用)
    URL  http://www.kosho.or.jp/

【発行者】
    広報部:内堀弘
    TKI:岩森正文

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