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☆INDEX☆
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  1. 『戦後出版史』 塩澤実信
  2.『絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ』 鈴木俊幸
  3. 『出版のこころ 布川角左衛門の遺業』 小林恒也

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━━━━━━━━━【自著を語る(48)】━━━━━━━━

『戦後出版史』論創社刊
  塩澤実信(出版ジャーナリスト)

『戦後出版史』刊行の経緯は、編者・小田光雄氏の「まえがき」に
余すところがない。深刻化する出版業界の危機に犀利な分析をつづ
けていた少壮評論家が「出版史を振り返り、その歴史に学ぶことに
よって、現在の危機を打開するための視点を模索すべき・・・」と、
手頃の関連本を探ったことから、スタートしている。

 しかし、再販売委託制下の戦後出版史のコンパクトな一冊は見つ
からず、そこで思い浮んだのが、私の戦後出版界を綴った著作の数
々だった。
 氏は、私の三十冊に余る出版関係の拙著を素材にして抜粋構成の
手法で『戦後出版史』の編纂を考え、論創社の森下紀夫社長を通じ
承諾を求めてきたのである。

 既刊の拙著の中には、『出版社の運命を決めた一冊の本』(流動
出版刊)を 嚆矢に、『雑誌記者 池島信平』(文藝春秋刊)、『
古田晁伝説』(河出書房新社刊)、『出版社大全』(論創社刊)な
ど、多少は書評にとりあげられ、話題になったものもあった。
 前身に、四半世紀各社を転々とした編集者だったので、体験を下
敷きしてフィールド・ワークの手法でまとめた拙著だった。

 編者の小田氏は、非才の執筆姿勢を生かし「塩澤の視点から見た
戦後出版に関する長編ドラマのように」仕上げてくれた。
 その結果、膨大な文献資料を集めて、註釈・注解する類のデスク・
ワークの所作とは一線を画したA5判、四百五十ページの浩瀚な
一冊となった。

 半生を雑誌・書籍づくりで過し、出版ほど人間くさい仕事はない
と確信しているだけに、小田光雄氏の精緻な恪勤によって編みあげ
られたヒューマン・ドキュメント風な『戦後出版史』に感謝あるの
みである。


 『戦後出版史』論創社刊
    http://www.ronso.co.jp/index.html

 

━━━━━━━━━━━【自著を語る(49)】━━━━━━━━━━

『絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ』

                鈴木俊幸(中央大学文学部教授)

この本は、私の趣味の産物である。

 かなり以前から、江戸時代の本屋を全国規模で把握してみようと
心懸けていた。研究に必要な作業であった。資料を、いやひょっと
したら資料になるかもしれないものを、古書店、古書会館等の即売
会、またネットオークションなどで物色しつつ、各地の図書館や文
書館でちゃんとした(してそうな)資料を漁ってきた。それが次第
に明治前半期くらいまで収集範囲が広がっていった(捨て置きがた
く手に入れてしまったものたちのせいでもある)。

出版などを行っていないような小さな本屋、これまで誰も知らなか
ったような店を見つけると嬉しくてたまらない。絵草紙屋など大御
馳走である。もはや、どこまでが研究でどこからが趣味なのか。

 またこの本は、私の性癖の産物でもある。

 ちっぽけなもの、取るに足らないくだらないものが気になってし
かたがない。それらの感触を確かめつつ、低い視点から時代を眺め
てみたい。理屈をつければ、こうも言えようか。その時代に生きた
人々は、当然時代の変化とともにあったが、それよりも、変わらぬ
日常、普通の中で生きていたはずである。

草紙の文化は、時代の日常にとけこみ、彼らのプライベートな空間
に息づいていた。草紙類の流通最末端である絵草紙屋の店先からは、
彼らのささやかで豊かな生活、時代の実相が見えてくるような気が
するのである。


 『絵草紙屋 江戸の浮世絵ショップ』 平凡社刊
 『江戸の本づくし 黄表紙で読む江戸の出版事情』平凡社刊
http://www.heibonsha.co.jp/

 

 

━━━━━━━━━━━【自著を語る(50)】━━━━━━━━━━


『出版のこころ 布川角左衛門の遺業』

                小林恒也(こばやし・つねや)


 本書は、二十世紀を通じて出版界、出版業界に偉大な足跡を遺し
た布川角左衛門の生涯と業績をたどり、「出版のこころ」を探ろう
とするものである。

 布川角左衛門は、戦後から平成の初めにかけて出版界、出版関連
業界に関係した人にとって、その名前はよく知られた偉大な出版人
であるが、その活躍の範囲が多岐にわたっているところから、これ
まで全容は意外に捉えられていない。

 布川角左衛門は、一九〇一年に新潟県に生まれ、関東大震災後の
法政大学在学中に岩波書店店主岩波茂雄の知遇を得て、卒業後岩波
書店に入店し、岩波茂雄の薫陶を受け、戦前戦後に数々の名著の編
集に携わり、いわゆる「岩波文化」を築いた編集者の一人である。

 岩波書店退職後は、文部省著作権審議会委員、日本書籍出版協会
相談役、出版倫理協議会議長など多くの重責を担い、出版の自由を
守り、出版文化の向上に多大な貢献をした出版人である。
 この間、『日本出版百年史年表』の編纂に編集長として刊行にた
ずさわり、その功績により一九六八年菊池寛賞を受賞した。

 さらに、一九六九年日本出版学会の設立に参画し、出版・編集の
研究、情報収集等を推進し、出版・編集教育にも大きく貢献した。
 一九七九年には、筑摩書房の管財人・代表取締役社長に就任し、
およそ七年三か月以上にわたり、同社の再建に尽力されたことはい
まだに記憶に新しい。

 出版界が変革期を迎えている今日、本書を通じて、改めて”出版
とは何か”出版の将来を考える一助となれば、という願いでの刊行
である。


 布川角左衛門の業績は多岐にわたり数え上げるときりがないが、
岩波書店退職後に「布川出版研究室」を主宰し、出版・編集教育、
出版研究、出版情報の収集など、出版界のために幅広く貢献した。
 この間に『岩波書店五十年』『日本出版百年史年表』『出版事典』
などの編集に関係し、その必要から収集・保存した近代出版史資料
が「布川文庫」と呼ばれた。その後も生涯にわたって布川が収集・
保存した出版資料約2万点は国立国会図書館に寄贈された。
 現在この「布川文庫・近代出版史資料」は国立国会図書館東京本
館に収蔵され、日本の貴重な「出版史資料」として、多くの出版研
究者、教育関係者などに広く利用されている。


 『出版のこころ 布川角左衛門の遺業』展望社刊
http://tembo-books.jp/

 


━━━━━━━━━━━━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━

 古本屋ツアーインジャパンの小山力也さんが西荻ブックマーク
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 3月19日(土)に岡崎武志さんと対談をします。

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━━━━━━━━━━━━【次回予告】━━━━━━━━━━━━

 編集長登場番外編
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   『関口良雄さんを憶う』復刻版について
    http://natsuhasha.com/

 青木正美著
 『ある「詩人古本屋」伝 ─風雲児ドン・ザッキーを探せ』
  筑摩書房刊
   http://www.chikumashobo.co.jp/author/001695/


村上美代治著 『満鉄図書館史』


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日本の古本屋メールマガジンその100 2011.2.25

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