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      。.☆.:* その104・6月24日号 *:.☆. 。
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☆INDEX☆
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1. 出版梓会 『出版ダイジェスト』  編集長 黒田拓也
2. 上林曉傑作小説集『星を撒いた街』 善行堂 山本善行
3. 『編集者の食と酒と』       重金敦之

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━━━━━━━━━━━【編集長登場(3)】━━━━━━━━━━

 出版梓会 『出版ダイジェスト』

                    編集長 黒田拓也

(社)出版梓会(以下、梓会)が発行する『出版ダイジェスト』は、
2011年6月11日現在、2225号となり、長年にわたって梓会会員社が
刊行する多様な出版物を紹介してきました。

 と、ここまでの説明ならば、業界団体の会報誌にもよくみられる
ものですが、『出版ダイジェスト』の特徴は、毎回ある特集テーマ
を1つたて、そのテーマにそった書籍をラインナップして一般読者、
図書館、書店の皆様にご提案するところにあります。

 この特集テーマは、会員社より編集、営業、宣伝等に従事する多
彩なメンバーを集めた「ダイジェスト委員会」で、メンバーそれぞ
れが、そのときどきの問題意識を反映した「企画」を提案し、議論
のうえ選定されます。
それだけでなくジュンク堂書店さんのご協力を得て、選定されたテ
ーマの吟味を行っていただき、さらに、その決定された特集テーマ
に該当する書籍を全国のジュンク堂書店さんの複数の店舗で1ヵ月
間ずつフェア展開してもらっています。

 したがって、テーマの選定は、つねに店頭にいらっしゃる読者の
方々を念頭に考えられていくことになります。

ご紹介したこの一連のプロセスを通じて、われわれ出版社の人間
は多くを学ぶことになります。まず、われわれが持つ問題意識が多
くの読者に伝わるかどうか、選書された書籍の構成のあり方は十分
かどうか、読者はどのような性格の書籍を購入するのか、地域によ
って関心の具合がどう違うのか等々、考え出すと注意すべき点がい
くつも出てきます。

 自社の書籍の出版の際も、当然そうしたことは熟慮されているは
ずですが、さまざまな特徴をもつ他社の書籍があるテーマのもとに
一堂に会し、それがどのように受け入れられるかを毎月違ったかた
ちで見ることができるのが『出版ダイジェスト』の稀有なところで
す。

 もちろん寄合所帯でつくるメディアですので、さまざまな制約も
多く、必ずしも委員会で考えられたことを十二分に表現できるわけ
ではありませんが、こうした取り組みは、難しい状況がつづく「出
版」のあり方を捉えなおすために重要な意味を持っているのではな
いかと考えています。その意味にあるひとつの答えを用意はできて
おりませんが、ぜひ多くの方に『出版ダイジェスト』やジュンク堂
書店さんの店頭で、われわれの問題意識を受けとめていただければ
幸いです。

  出版梓会 『出版ダイジェスト』(月3回発行)
     http://www.digest-pub.net/

 

 

 

 

━━━━━━━━━━【自著を語る番外編】━━━━━━━━━━

 上林曉傑作小説集『星を撒いた街』を編んで

                        山本善行

 上林曉の小説を初めて読んだのは、多読乱読真っ最中の若い頃で
、とにかく一冊でも多く読みたかった。古本屋さんを廻っては、安
い文庫本を買い込み、窓のない下宿や、行きつけのジャズ喫茶に持
ち込み、まるで修行僧のように読んでいた。

 最初、新潮文庫の『聖ヨハネ病院にて』を読んだのだが、そのと
きは、他の本と同じように特別な感想を持つことなく、次の本へと
興味は移って行った。
ただ、乱読であっても、あるイメージは残る。私は、上林曉の小説
の味わいは、他の私小説とはちょっと違うなと感じたので、『ジョ
ン・クレアの詩集』とか『半ドンの記憶』とか、古本屋で安く見つ
けては、上林を買うようになった。
  そうして出会ったのが、教養文庫の『武蔵野』であった。私はこ
の中の「花の精」や「夏野」や「聖ヨハネ病院再訪」を読んで、こ
んなに心の中に滲み込んでくる文章は今までになかったと思い、深
く感動したのである。『武蔵野』との出会いは、私にとって、「上
林開眼」といっていい事件だった。

 不思議なことに、それ以後、上林のどの小説を読んでも、どのエ
ッセイを読んでも、直接上林曉に話しかけられているような、なん
とも幸福な読書ができるようになった。心底、上林曉こそ私のため
の作家だ、と思えたのだ。
  夏葉社版『星を撒いた街』を編むにあたっては、「花の精」と「
和日庵」を中心に、様々な上林の魅力を知ってもらおうと心がけた。
上林を初めて読む人にも、上林ファンの人にも、受け入れてもらえ
るように、心を込めて選んだ。

 このように、上林曉は、私が三十年ぐらい愛読してきた敬愛する
作家で、つらいときや心滅びる日には、その作品で、私を力づけて
くれた恩人でもある。

 優れた上林作品の中に入って、この作品にしよう、いやあれにし
ようと、迷いに迷った時間は、本当に夢のような時間であった。だ
から『星を撒いた街』は、夢の中で上林曉と相談しながら作り上げ
た、と言えるかも知れない。

上林曉傑作小説集『星を撒いた街』 6月25日刊行
    撰者・解説 古書店・善行堂 山本善行
      夏葉社刊 http://natsuhasha.com/ 

 


 

━━━━━━━━━━━【自著を語る(57)】━━━━━━━━━━

 『編集者の食と酒と』(左右社) 

                         重金敦之

編集者の仕事ほど、理解されない職業もないだろう。よく「縁の下
の力持ち」というけれども、その割には自己顕示欲が強い人もいて、
縁の下でじっと逼塞しているわけではない。もちろん個人差はある
が、本音は外へ出て名乗りを上げたいと思っている編集者も結構多
いのだ。

 版元は帯の惹句(じゃっく)に、私が立てた候補の中から、
「どうしても編集者になりたくなる本」
を選んでくれた。編集者志望の学生にターゲットを絞ったらしい。
早速、元同僚だった後輩や元編集者から、次のような反響があった。
<帯の惹句には思わずニヤリとしました。この業界は、本当は楽し
く面白くワクワクする素晴らしい世界であるのに、今やグチや文句
ばかり聞こえてくるのは、残念なことです。>(元大手出版社書籍
編集者)

<編集者って、なんて魅惑的な言葉でしょう。くるくると時計が戻
るなら、やはりあのころの編集者に戻りたい。心底楽しい仕事でし
た。>(元料理関係ムック編集長)

<編集者の「良き時代」の尻尾にかろうじて間に合ったと思ってい
る私としては、うなずく点が多々あり改めて勉強になりました。>
(元地域情報誌編集長)

 なるほど、もはや時は流れて、「編集者の時代」ではなくなった
のかもしれない。
  期待通りに、編集者の入門書として評価してくれた人もいる。
中小出版社の元社長だ。

<この本は編集者を目指す人、新人にとってはまたとない教科書で
す。しかし今の世の中にわれわれと同じような気持ちで編集者を目
指す若者が数多くいるのかどうか。>
まったくおっしゃる通りだ。本書でも触れたが、信じられないこと
に、「本を読まない編集者」が増えてきているらしい。小学校のク
ラスメートの女性からは、こんな感想をいただいた。
<私は、編集者になれそうにもありませんし、なりたくもありませ
ん。偉い作家先生の心を読んで、算盤(ソロバン)をはじくのは、
難行苦行ということがよくわかりました。>

 最後に、ある食品メーカーの元取締役の意見を紹介したい。
<編集者は本質的にプロデューサーですから、作品が生まれるまで
の全体を鳥瞰的に見通せなくてはできない商売でしょう。茶懐石の
亭主に近いかもしれません。>
そんなに大層な仕事ではないとは思うけれども、このような反響を
みると私と版元が企図したところは成功したのではないかと自負し
ている。姉妹書というべき同じ版元の『作家の食と酒と』(10年12
月刊)とも併せ読んで、「編集者志望」の若者がいささかでも刺激
を受けていただければ、こんなうれしいことはない。
やはり私も、冒頭に挙げた自己顕示欲の強い編集者の一人だったの
かもしれない。

『編集者の食と酒と』 重金敦之著(文芸ジャーナリスト)
   (左右社刊 定価:1,890円 好評発売中)
     http://sayusha.com/sayusha/903500621.html

 

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『和本への招待』橋口 候之介著
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  (論創社刊、定価(税込):1,680円) 好評発売中
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━━━━━━━━━【日本の古本屋即売展情報】━━━━━━━━

 6月〜7月の即売展情報
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日本の古本屋メールマガジンその104 2011.6.24

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