文京の古本屋

読みもの

文の京(ふみのみやこ)に、学術書とこだわりの古書屋。

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文の京(ふみのみやこ)散歩

文京区は昭和二十二年、旧小石川区と旧本郷区が合併し誕生いたしました。文京区の区名は「文の京(ふみのみやこ)」としての同地に相応しい区名として公募により定められました。

江戸時代には徳川光圀公(水戸黄門)で有名な徳川御三家の一つ水戸徳川家屋敷を初め、徳川家康公の生母である於大の方が荼毘に付された智香寺の他、埋葬された伝通院の他、第五代将軍徳川綱吉公の生母桂昌院の願いにより天和元年(1681年)に護国寺が創建され、また第三代将軍徳川家光公の乳母である春日局、大奥の奥女中であった音羽が土地を拝領した事から「春日」「音羽」など現在でも地名として使われるなど徳川家とも所縁が深い地であり、大政奉還後にはかつての第十五代将軍徳川慶喜公爵も旧小日向(現在の番地では春日)に住まわれておりました。

徳川光圀公

水戸徳川家 二代藩主 徳川光圀公(水戸黄門) (東京大学史料編纂所 提供)

小石川水戸屋敷絵図

小石川水戸屋敷絵図 (文京ふるさと歴史館 提供)

於大の方

徳川家康公生母 伝通院(於大の方) (東京大学史料編纂所 提供)

伝通院

伝通院(文京区観光協会 提供)

護国寺

護国寺(文京区観光協会 提供)

徳川家光

第三代将軍徳川家光公(東京大学史料編纂所 提供)

春日局

第三代将軍徳川家光公 乳母 春日局(東京大学史料編纂所 提供)

明治以降は、「文の京(ふみのみやこ)」にふさわしく森鴎外や夏目漱石、樋口一葉、正岡子規、石川啄木、宮沢賢治など多数の文人が居住しておりました。

森鴎外直筆葉書

森鴎外直筆葉書(文京支部員 蔵)

『吾輩ハ猫デアル』初版本

夏目漱石『吾輩ハ猫デアル』初版本(明治39年刊) (文京支部員 蔵)

夏目漱石直筆書簡

夏目漱石直筆書簡(文京支部員 蔵)

旧伊勢屋質店

樋口一葉が通った旧伊勢屋質店(文京区観光協会 提供)

そして明治以降の日本の学問の近代化への魁として明治八年(1875)に、お茶の水女子大学(東京女子師範学校)が、明治十年(1877年)には東京大学が創立され、現在に至るまで同校を初めとした有名校が多数存在しております。

その他にも音羽の講談社や系列の出版社を始めとした有名な出版社が数多く存在し、全国へ書籍や雑誌を送り出しています。

東京の中心である千代田区と隣接していながら、高層ビル化が進んだ東京でも文京区では大和郷(本駒込六丁目).本郷.小石川.音羽.小日向.千石などに代表される閑静な住宅地が残され、皇族墓地である豊島岡墓地近辺の「音羽の森」や都心とは思えない「六義園」「後楽園」「小石川植物園」などの全国的に有名な広大な日本庭園に代表される美しい緑がいくつも残されております。

柳沢吉保

六義園を設計した柳沢吉保公(東京大学史料編纂所 提供)

その一方で国際的に有名な東京ドーム(東京ドームシティ)を擁し、区民や都民の視点に立った設備の充実した区役所、文京シビックセンターの建設など住民の住みやすさとの両立を考えた近代化を文京区では推し進めております。

文京区の古書店の来訪の際は是非、文の京の名所や旧跡を訪れてみてはいかがでしょうか。

東京ドーム(東京ドームシティ)

東京都文京区後楽1-3-61

東京ドーム

東京ドームではプロ野球の他にも、コンサート.格闘技などの各種の大型イベントが行われております。東京ドームの他、商業施設「ラクーア」「東京ドームシティ アトラクションズ(旧後楽園ゆうえんち)」「東京ドームホテル」などを併せ持つ複合型エンタテインメントエリアとして世界中から野球ファンのみならず、年間3000万人以上にも及ぶ幅広い層の観光客が訪れます。(ドーム後方にそびえ立つ建物は文京区役所。)

文京区役所(文京シビックセンター)

東京都文京区春日1-16-21

文京シビックセンター

シビックセンター 展望台からの眺め

シビックセンター 展望台からの眺め

地上26階建、区役所としての施設以外にもクラッシックコンサートや親子で楽しめる「人形劇団プーク」などによる人形劇等の本格的な公演が可能な大小2つの「文京シビックホール」や書店等の商業施設、地上25階の展望レストラン.無料展望台なども兼ね備えた区民の憩いの場としてだけでは無く、後楽園駅前と言う事もあり都民のランドマークとしても欠かせない存在となっております。

地上105mのシビックセンター25階無料展望台は、東京の街並が一望できるほか、天気の良い日は富士山を初めとした赤城山、榛名山や浅間山などの有名な山の数々が望めます。東京の夜景スポットの中でも非常に有名です。(展望台は午後8時30まで開館。)

東京大学(本郷キャンパス)

東京都文京区本郷7-3-1

安田講堂

明治10年に設立され、全国の国立大学の最高峰として世界的に知られております。また場所柄、東大前の本郷通りには文京支部の中で最も古書店が多く存在しています。(写真は安田講堂。)

赤門(御守殿門)(東京大学内)(国重要文化財指定)

東京都文京区本郷7-3-1

赤門(御守殿門)

東大が存在する敷地は、かつて旧加賀藩主前田家の上屋敷でした。文政10年(1827年)前田家(第十三代藩主「前田斉泰」)に第十一代将軍「徳川家斉」の娘「溶姫(やすひめ)」が嫁ぐ際に、三位以上の大名に将軍家の娘が嫁ぐ際に定められた様式により前田家により建てられました。御守殿門は消失した際は再建が許されず、火災.戦火を免れた国内で唯一の物として現存しております。現在では国の重要文化財に指定されています。

三四郎池(育徳園心字池)(東京大学内)

東京都文京区本郷7-3-1

三四郎池

旧加賀藩主前田家上屋敷の庭園「育徳園」に造られ「心字池」と名付けられました。文京区の文豪「夏目漱石(1867~1916)」の作品『三四郎』の舞台とされた事から、「三四郎池」と一般に呼ばれております。

鳩山会館(鳩山家旧邸)

文京区音羽1-7-1

鳩山会館(鳩山家旧邸)

第52~54代内閣総理大臣.自由民主党初代総裁である鳩山一郎氏の邸宅として、大正13年に岡田信一郎氏の設計で建設されました。現在は鳩山会館として一般に公開されています。

護国寺(国重要文化財指定)

東京都文京区大塚5-40-1

護国寺

天和元年(1681年)桂昌院(第五代将軍「徳川綱吉」生母)の願いにより創建されました。本堂、月光殿を始めとして重要文化財の指定を多数受けております。現在は高層ビルも多く建てられております音羽.大塚(文京区)周辺ですが、護国寺や隣接する皇族墓地「豊島岡墓地」(江戸期は護国寺の所有地。)が存在することから、この近辺は緑が多く残されており現在でも「音羽の森」と呼ばれております。

小石川後楽園(国特別史跡.特別名勝指定)

東京都文京区後楽1

小石川後楽園

徳川御三家の一つ水戸徳川家の庭園として初代藩主「徳川頼房」、二代藩主「徳川光圀(水戸黄門)」の二代にわたり造園されました。光圀は明の儒学者「朱舜水」の意見も造園に取り入れ、「後楽園」の名の由来は儒学の「天下の憂いに先だって憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」に由来します。

六義園(国特別名勝指定)

東京都文京区本駒込6-16-3

六義園

第五代将軍「徳川綱吉」側用人「柳沢吉保」が元禄八年(1695年)、綱吉より拝領した屋敷(下屋敷)に吉保自身による設計により造園されました。六義園(りくぎえん)の名は『古今和歌集(紀貫之)』の序文「六義(むくさ)」に由来し、紀貫之の和歌の世界を庭園に再現させました。明治以降、土佐藩出身の三菱財閥創業者である岩崎弥太郎氏に購入された後、昭和13年(1938年)当時の東京市に寄付。その後一般公開され、現在に到ります。特に期間限定のしだれ桜を初めとした庭園のライトアップの美しさは素晴らしく、全国から大勢の観光客が訪れます。

小石川植物園(東京大学大学院理学系研究科附属植物園)(東京都指定旧跡指定)

東京都文京区白山3-7-1

小石川植物園

小石川植物園

貞享元年(1684) 第五代将軍「徳川綱吉」の下屋敷跡地に薬草園「小石川御薬園」として開かれました。享保7年(1722)に設置された、小石川養生所は小石川の町医者「小川笙船(おがわしょうせん)」が目安箱に投じた、貧しい者への医療施設の設置の願いが第八代将軍「徳川吉宗」の目に留まり、吉宗の命により「大岡忠相(大岡越前)」の手により設置されました。小石川養生所は山本周五郎(1903~1967)の作品『赤ひげ診療譚』の舞台ともなり、「小川笙船」は主人公「赤ひげ」のモデルにもなりました。後に『赤ひげ』の題名で黒澤明監督.三船敏郎氏主演で映画化もされ、全国に小石川養生所の名が知られました。明治維新後は明治10年の東京大学創立後、東京大学の附属植物園となりました。

敷地は48880坪にも及び、緑の多い文京区の中でも広大な小石川植物園の美しい緑と庭園にはここが都心と言うことを忘れずにはいられません。

本郷図書館 鴎外記念室(東京都史跡指定)

東京都文京区千駄木1-23-4

鴎外記念室

鴎外記念室

文京区にゆかりの深い文豪「森鴎外(1862~1922)」の住まいであった「観潮楼(かんちょうろう)」跡に建てられました。現在では考えられませんが、高い建物が少なかった鴎外が居住していた時代は文字通り、品川の海が二階から望めた事から鴎外自身により「観潮楼」と名付けられました。(実際には見る事は出来なかったとの説もあります。)現在は貴重な鴎外の直筆原稿.書簡.初版本や遺品の展示の他、膨大な点数の鴎外に関する資料が収蔵されており、閲覧する事が可能です。

講談社野間記念館

東京都文京区関口2-11-30

講談社野間記念館

講談社(文京区音羽)初代社長、野間清治氏が生前収集した美術品のコレクションが収蔵、公開されております。美術品の他にも、年配の方には懐かしい『講談社の絵本』の原画等も展示されています。

このページ内の写真はコンクール入賞作品を文京区の許可を得て使用しています。著作権は文京区に帰属しておりますので無断転載はお断り致します。

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